オール電化住宅とは、その名の通り、ご家庭で使用するエネルギー源をすべて電力で賄う住宅のことを指します。通常のご家庭では、調理や給湯、空調などにガスを使用していることが一般的ですが、それらはオール電化に移行することでガスの必要性を排除できます。
日本では2000年に入り、オール電化住宅や関連設備の普及が進んでいます。オール電化住宅では、ガスの代わりにエコキュート、IHクッキングヒーターなどを活用します。
オール電化住宅のメリット
オール電化住宅には多くのメリットがあります。
1.光熱費を一本化できる
オール電化住宅では電気を主要なエネルギー源としているため、光熱費を一本化できます。つまり、ガスを契約しないため、ガス基本料金の支払いが不要で、光熱費の節約が可能です。また、電力小売自由化により、基本料金が不要なプランも増え、さらなる光熱費削減が期待できます。
2.深夜電力料金の活用
オール電化住宅向けの電気料金プランには、割安の深夜電気料金が設定されています。エコキュートや蓄熱暖房機は深夜にお湯を沸かし、それを日中に使用するため、光熱費を節約できます。
3.安全性の向上
調理にIHクッキングヒーターを使用するため、ガスを使わないための火災やガス漏れ、一酸化炭素中毒の心配がありません。特に小さいお子様や高齢の方がいるご家庭では安全性が高く評価されています。
4.断水時の利用
断水時にエコキュート内の水を利用でき、生活用水として一時的に利用することができます。飲用水としては使えないため、注意が必要です。
5.災害時の復旧速度
自然災害時において、電力はガスや水道に比べて早く復旧する傾向があります。ガス漏れの確認や復旧に時間がかかることから、電力の利用は魅力的です。
オール電化住宅のデメリット
1.昼間の料金の高さ
オール電化住宅向けの電気料金プランは、昼間の電力料金が高く設定されているため、昼間の使用には注意が必要です。
2.高額な設置コスト
エコキュート、IHクッキングヒーターなどの設置コストが高く、費用がかかります。ご家族の人数や必要容量に応じてコストが増えます。
3.設置場所の制約
エコキュートや蓄熱暖房機の設置にはスペースや補強が必要です。また、運転音や振動音にも注意が必要です。
4.調理器具の制限
IHクッキングヒーターでは特定の調理器具しか使用できません。制限があるため、好みの調理器具が使えないことがあります。
5.停電時の利用制限
停電時には調理ができないため、代替手段を用意する必要があります。(カセットコンロや石油ストーブなど)
オール電化住宅活用ポイントとして
- 夜間に電気を使う→割安な深夜電力を活用して光熱費を削減
- エコキュートの設定→使用状況に合わせた設定が重要
- 太陽光発電と組み合わせる→太陽光発電を導入し、昼間の電気を使う
- スマートライフプランを選択→各電力会社のオール電化住宅に特化した電力料金プランを活用して光熱費を削減する
まとめ
オール電化住宅は、光熱費の一本化や安全性、災害時の復旧速度などの多くのメリットがあります。しかし、設置コストや昼間の電力料金の高さ、制限される調理器具などのデメリットも存在します。オール電化住宅を最大限に活用するためには、夜間に電気を使う工夫やエコキュートの設定、太陽光発電との組み合わせなど、スマートな生活プランを選ぶことが重要です。自身のライフスタイルや環境に合わせた最適なオール電化住宅プランを検討し、節約と安全を両立させた快適な住まいを実現しましょう。