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再生可能エネルギーの特徴
再生可能エネルギーとは、私たちの環境に対する負荷を軽減し、地球温暖化や環境汚染を減少させるための持続可能なエネルギー減のことです。これらのエネルギー源は、無尽蔵に存在し、自然の循環に従って再生するため、枯渇することがありません。温室効果を排出せず、国内で生産できることから、重要な低炭素の国産エネルギー源です。
今回は再生可能エネルギーの種類と特徴について紹介します。
再生可能エネルギーの種類
1.太陽光発電
太陽光発電とは、太陽光パネルを使用して太陽の光を電力に変換する方法です。日本での導入量は、近年徐々に増えており、2016年度末累積で3,910万kWに達しました。太陽光発電の導入量は中国、ドイツに続き世界第3位という実績があります。太陽光発電は家の屋根だけでなく、コンビニエンスストアの屋根や農地などにも設置しており、太陽光パネルを設置できる面積と太陽の光が当たる場所であれば、基本的にどこにでも設置することができます。
2.風力発電
風力発電とは、風のエネルギーを使って風を利用して電力を生成します。欧米諸国に比べると導入が遅れているものの、2000年以降導入件数は急激に増え、2016年度末で2,203基、累積設備容量は335.7万kWまで増加しています。風力発電の導入可能な適地が限定的であることから、大きな導入ポテンシャルを持つ洋上(海の上)風力発電も検討・計画されています。風力発電は、大規模に発電できれば発電コストが火力並みであることから、経済性も確保できる可能性のあるエネルギー源です。また、風さえあれば夜間でも発電できるのが強みです。
3.水力発電
水資源に恵まれている日本では国内で賄うことのできる貴重なエネルギー源となっています。水力発電の代表例はダムですが、最近では中小水力発電の建設が活発化しています。これらは河川の流水を利用する以外にも、農業用水や上下水道を利用する場合もあります。 水力発電の特徴としては、自然条件によらず、一定量の電力を安定して供給可能です。また、発電時に二酸化炭素を排出しないクリーンエネルギーです。
4.地熱発電
地熱発電は、地下の熱を利用して電力を生み出す方法で、化石燃料のように枯渇する心配がなく、長期間にわたる供給が期待されています。本格的な地熱発電所は1966年に運転を開始し、現在では東北や九州を中心に展開しています。地熱発電の総発電電力量はまだ少ないですが、安定して発電ができる純国産エネルギーとして注目されています。
5.バイオマス発電
バイオマス発電は、生物由来の材料(木材や廃棄物)を燃料として利用する方法です。バイオマスエネルギーとしても知られています。バイオマスエネルギーは廃材や残材などの木質燃料、サトウキビやトウモロコシなどのバイオ燃料(バイオエタノール)、生ごみ、家畜の糞尿などのバイオガスに分けられます。バイオマス発電は、燃やしても二酸化炭素の増減に影響を与えない「カーボンニュートラル」という発想で作られています。
6.その他の再生可能エネルギー
再生可能エネルギーの代表例としては上の5つがあげられますが、他にも再生可能エネルギーはいくつかあります。
- 太陽熱利用(太陽の熱エネルギーを太陽集熱気に集め、熱媒体を暖め給湯や冷暖房などに活用するシステム)
- 雪氷熱利用(雪や冷たい外気を使って凍らせた氷を保管し、冷熱が必要となる時期に利用するもの)
- 温度差熱利用(地下水、河川水、下水などの水源が熱源。水の持つ熱をヒートポンプを用いて利用したもの)
- 地中熱利用(浅い地盤中に存在する低温の熱エネルギー。夏は地中温度が低く、冬は高いことからこの温度差を利用して効率的な冷暖房をおこなう)
- 空気熱(ヒートポンプを利用することにより、空気から熱を吸収する温熱供給や、熱を捨てる冷熱供給ができる再生可能エネルギー源)
再生可能エネルギーの最大の利点は、環境への影響が非常に少ないことです。二酸化炭素や他の排出物をほとんど出さず、化石燃料と比較してクリーンで持続可能です。さらに、再生可能エネルギーは、無尽蔵に利用できるため、エネルギーの供給が途切れにくく、エネルギーの価格の安定性をもたらします。
このように、再生可能エネルギーは私たちの環境への負荷を軽減し、持続可能な未来を築くための重要な要素です。そのため、ますます多くの国や企業が再生可能エネルギーへの移行を進め、私たちもエネルギーの使用において積極的に考え、行動することが大切です。