蓄電池の歴史~200年以上にわたる蓄電池の進化~

​蓄電池とは、電力を貯蔵し、必要な時に電力を供給するためのもので、その歴史は長いものです。今までに様々な種類の蓄電池が開発されてきました。今回は、蓄電池の歴史を紹介していきます。

ライデン瓶(1746年)

世界初の蓄電池である「ライデン瓶」はオランダのミュッセンブルークによって発明されました。これは、オランダのライデン大学で発明されたため、「ライデン瓶」と呼ばれていました。これは日本の平賀源内のエレキテルにも使用されました。

鉛蓄電池​(1859年)

世界初の「二次電池」である「鉛畜電池」がフランス人のガストン・プランテによって発明されました。この電池は鉛板と硫酸を使用し、大容量で安価な二次電池として使用されました。この鉛蓄電池は、短時間で大電流を放電でき、メモリー効果がない特徴を持っています。

ニカド電池(1899年)

スウェーデンのウォルデマール・ユングナーによって「ニカド蓄電池(ニッケル・カドミニウム蓄電池)」が発明されました。この電池は水酸化ニッケルとカドミニウムを使用し、大電流の放電に向いていますが、自然放電が大きい為、長時間稼働には不向きです。

ニッケル鉄電池(1901年)

「ニッケル鉄電池」は、トーマス・エジソンによって発明されました。これは電気自動車などのエネルギー源として使われました。この電池は高いエネルギー密度を持っており、電池残量に影響を与えずに充電することが特徴でした。

ニッケル水素電池(1977年)

「ニッケル水素電池」はコムサットによって開発されました。これは高い蓄電容量を持ちますが、自然放電が大きいのが弱点です。

リチウムイオン電池(1970年前半)

リチウムイオン電池は、アメリカと日本で研究が行われ、1970年代前半に実用化されました。小型で高容量の電池として、電子機器・電気機器の発展に大きく寄与しました。

日本の蓄電池の歴史

1895年、島津製作所の2代目島津源蔵が始めて蓄電池の試作に成功し、日本海海戦の無線機に使用されました。この蓄電池は、「GS蓄電池」として知られ、のちに日本電池として独立しました。現在、GSユアサとして自動車用鉛蓄電池で国内トップシェアを誇っています。

 

まとめ

蓄電池の歴史は長い間にわたり、様々な技術の進化と発展がありました。今日、リチウムイオン電池は電子機器や電気自動車など、多くの分野で広く使用されており、蓄電池技術は今も進化し続けています。